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インド新聞 コラム

ボリウッド・ムービー格闘日記

インド映画にかかせない、音楽の魅力

今回、劇場での公開時、インド人のお客さまも当初の予想より、たくさん来ていただきました。想像するに、すでにDVDでご覧になっていらっしゃる方が多かったのではと思います。映画上映時は、ミュージカルシーンで、手拍子を売ったり、踊ったりと、本国と変わらぬ方法で楽しんでいただき、日本人の観客にもいいカンフル剤になったのではと思います。

今回上映した中で一番新しい作品「DON」はアミターブ・バチャン主演(1978年)のリメークですが、リメーク版から継承されたナンバー「yeh mera dil」は伝説のナンバー、元祖キャバレー・クイーンとして有名なヘレンをフィーチャー。彼女は本作の脚本家サリームの第二夫人で、この曲は何度もカバー・リミックスされている名曲です。本作ではカーミニー役のカリーナーにイメージにあわせ、スニディ・チョンハーンが歌っています。

「たとえ明日が来なくても」の音楽は新鋭トリオ、シャンカル イフサーン ローイによるもの。ファーストナンバー「Pretty Woman」は言わずと知れた同名ハリウッド作品のメーンナンバー。さぞ、権利料が高かったのではと思います。北米でのボリウッド・ブームを視野に入れての投資なのでしょうが、本作をしょっぱなからノリノリにした、日本の観客に対してもナイス選択ではないでしょうか。

音楽・踊りがストーリーと混然一体となる魅力は、インド映画独自のもの。旧来の名曲をうまくリミックスしながら、新規マーケットを視野に入れて、海外のスタンダード・ナンバーも積極的に取り入れていく。新しい才能の育成とともに、今後も、音楽はインド映画を支える要素のひとつであり続けるのでしょう。

才能の育成、新しいアイテムの開発には巨大な経費がかかりますが、これも映画がエンターテインメント中心として君臨しているからこそできる決断なのでしょう。

日本がインド映画マーケットとしてくる日があれば、日本のミュージシャンの曲がインド映画で聞くことができる日がくるかもしれません。

執筆者

みのわさゆり
映画配給会社パンドラ

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