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インド新聞 コラム

ボリウッド・ムービー格闘日記

ボリウッド、男優の魅力

再三、ご紹介してきた、シャー・ルク・カーンは、約20年近くボリウッド・ムービーでトップを張っている、世界の映画界を見ても、驚異的な人気持続度ですが、もちろんほかにも、魅力的なスター男優は、たくさんいます。

邦題「さよならは言わないで」(2006年)でキング・カーンと共演したアビシェーク・バッチャンは、帝王アミターブ・バッチャンの息子。世界一の美女アイシュワリヤー・ラーイと結婚したことでも話題になりました。「たとえ明日が来なくても」でキングと共演したのは、サイフ・アリー・カーン。旧太守の家系で、父はクリケット選手。母は文豪タゴール家に連なるシャルミラー・タゴール。妹ソーハーもデビュー済みと、旧家+芸能一家の期待の大黒柱です。「家族の四季」のリティック・ロシャンは祖父・伯父が音楽監督。父が俳優+監督のラーケーシュ・ロシャン。そして、忘れてならないのが、帝王アミターブ・バッチャン。彼も父は高名な文学者で、映画業界のトップとして君臨していましたが、いったん90年代に半引退状態に。2000年以降奇跡的な復活を遂げ、現在では、帝王としてボリウッドにさんぜんと輝き続けています。

インドの映画界では、祖父から父へ、父から息子へ、その素養も引き継がれ、代々、映画界に輝き続けているようです。日本のように、高度成長期からの核家族化現象で、世代間で引き継がれるもの、家族間で引き継いでいくものが、現代ではほぼ見えなくなっている状況の国に住んでいると、受け継いでいくこと、受け継がれていくことに対する敬意を深く感じるのは私だけではないと思います。

新しいスターが続々と生まれ、消えていくのは日本の芸能界だけではないでしょう。しかしインド映画のように、男優が看板であることが多い場合、女優は若さでまず勝負、男優は見かけだけではなく、脚本の読解力・理解力はもちろん、それを踏まえた、作品を支える力がさらに求められます。そして、1本の映画にかかわるスタッフのためにも、観客動員という具体的な数字が結果として出てくる、シビアな状況に囲まれているのではないでしょうか。

そういう意味でも、キング・カーンの偉大さをあらためて感じていただけるのではないでしょうか。

執筆者

みのわさゆり
映画配給会社パンドラ

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