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インド新聞 コラム

ボリウッド・ムービー格闘日記

まずはご挨拶

はじめまして。映画配給会社パンドラの箕輪と申します。弊社は国内外の映画の配給宣伝を行っていますが、8月30日より<ボリウッド・ベスト>と銘打ち、インド映画3作品を公開することになりました。

「インド新聞」は幅広い年齢の方々が購読されているのでしょうが、1995年に日本で公開され、超のつくブームを巻き起こした映画「ムトゥ 踊るマハラジャ」をご覧になった方、また当時のブームを体験された方も多いのではないでしょうか。またこの作品をきっかけにインド映画にはまった方もいらっしゃるかと思います。

映画の宣伝用立体看板 於:ムンバイ
映画の宣伝用立体看板 於:チェンナイ

ご存じように「ムトゥ」以降、日本できちんと公開されたインド映画は数えるほどしかありません。今回の上映が久々、インド映画であることを前面に出した劇場公開です。

「ムトゥ」は大ヒットしましたが、まじめな日本人にはあまりにもパワフルすぎる個性的な展開に、大ヒットしたゆえに、飽きられるのも早く、<1本見て、おなかいっぱい>状態になってしまい、一般的な映画ファンにとっては今に至っています。

「ムトゥ」に限ったことではありませんが、作品の個性が日本映画やハリウッド映画に比べると、よく言えば豊かで強烈、突然始まるミュージカルシーン、ミュージカルシーンの前後でころころ変わる設定や登場人物の言動など、映画の進行についていくのに結構体力を使う映画体験だと思います。また「ムトゥ」主演の”おじさん”+ふとっちょ体形のタミル語圏のスーパースター、ラジニカーントのノンスマートなイメージも相まって「インド映画はベタで長い、不必要に歌と踊りが長く入る」というネガティブな意見も出てきてしまい、「ムトゥ=インド映画」と思っているマスコミの方も少なくありません。

今の日本での映画公開状況ははっきり言ってとんでもないことになっています。外国映画輸入配給協会によると、2008年には1,000本以上の映画が日本国内で公開されることになっているそうです。2極化はますます進み、大ヒットもしくは死、という状況です。

そんな状況の中、<なぜインド映画を公開するのか?>と聞かれれば、ひとえに映画=エンターテインメントとしての力強さです。<ボリウッド>とはもちろんハリウッドのもじりでボンベイ(ムンバイ)+ウッドなのです。ハリウッド映画が失いつつある<入場料のもとがとれる以上に楽しませる力>、観客にお金を払わせ、なおかつ次の作品へ誘導が可能な、映画として生き延びていく生命力は、「もはやインド映画にしかない」と思っています。そしてそのパワーは今の日本ならば、映画マニアではなく社会に開かれた関心をもっている一般の観客にならば受け入れてもらえるのではと期待しています。

私はまだインドに行ったことがありません。インドに行った方に聞くと、好きか、嫌いか、とてもはっきり分かれるようですね。はっきり言って、映画は人が作るものですので、インド映画も個性強いです。ただ同時にとても誇り高いエンターテインメントです。まだ見ていない方にも是非、見ていただきたいと思っています。

次回はボリウッドについて、書かせていただこうと思います。

<ボリウッド・ベスト>、東京では8月30日(土)からシネマート六本木で公開します。どうぞ、よろしくお願いします。

執筆者

みのわさゆり
映画配給会社パンドラ

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