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インド新聞 コラム

インドの今を知る! インド新聞に見るビジネスのヒント!

南アジア諸国をめぐって 中国の影響力拡大を警戒

インドで国民会議派を中心とする第2次シン政権が5月22日に発足し、外相にはクリシュナ元カルナータカ州知事が指名されました。インドは新興大国としての地位を固めてきていますが、一方でインドは自国の裏庭とも言える南アジア地域で、指導国としての地位を固めるのに苦労しています。新外相は、急速な経済発展を背景に、世界で重要な役割を果たすためにも、周辺国の安定に苦慮することになりそうです。

インド周辺国の情勢を複雑にしているのは、中国がこの地域で影響力を拡大させていることがあります。さらに周辺国側も、この地域で優勢なインドに対抗するために、中国の勢力を引き込もうとする傾向にあります。こうした状況に南アジア地域で脇役に退けられつつあると、インドの政策決定者らは警戒心を募らせています。

中国はパキスタンとの長期にわたる友好関係を軸に、スリランカに武器を提供し、ミャンマーやネパールとの関係強化を図るなど、周辺国家との関係を徐々に深めています。パキスタンやスリランカ、ミャンマーなどでは、中国は港湾建設などのインフラ整備でも協力し、インド洋進出の足がかりを作っていると言われています。こうした状況がインドに「中国による包囲網」の疑念を起こさせ、インド空軍司令部関係者が5月に「中国はパキスタンよりも脅威だ」と発言するなど、両国の関係は着実に変化しています。

インドは総選挙が終わり、シン首相とクリシュナ外相はこれらの問題に立ち向かうことになりますが、中国の影響力拡大を封じ込めながら、南アジアの近隣諸国との関係構築を行っていかなければなりません。

これからのアジアは、中国とインドと言う2大国が、各分野で争うような時代になっていくでしょう。インドにとっては中国とどう付き合っていくかが外交上の重要なテーマとなっていくでしょうし、インドとのビジネスを考える日本人にとっても、中国の存在はよく考えておかなければなりません。

一方でこうした中国のインド周辺国への接近は、インドに中国への警戒心を深めることになり、これはインドと日本の関係を深めることにもつながるでしょう。このことは、日本のインドビジネスにとっては追い風です。

こうしたインド、中国および南アジア情勢をにらみながら、インドビジネスの今後の戦略を考えていくことが必要です。インドも中国も外交上手です。日本もこうしたインドと中国の関係も理解した上で、上手に立ちまわることが必要です。

またインドビジネスの観点からは、まずはインド周辺国の政治的な安定に近づくことを願いつつ、注目していくことが必要です。

執筆者

土肥 克彦
有限会社アイジェイシー

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