日本語で読めるインドニュース 『インド新聞』

05/30/2013 08:56 PM

 インド国内で店舗を運営する大手ホテルチェーンの間で、新たな店舗の浴室にシャワーのみを設置したり、既存の店舗から浴槽を撤去する動きが広がっている。

 多くのホテルが水不足への懸念の高まりを受けて水資源の節約に乗り出していることや、浴槽を利用しない宿泊客が増えていることが背景となっている。

 「レモン・ツリー」や「レッド・フォックス・ホテルズ」などを運営するレモン・ツリー・ホテルズ(ニューデリー)は全客室のうち浴室に浴槽が無い部屋が85%に達している。米マリオット・インターナショナルはマハラシュトラ州ムンバイの「JWマリオット・マリオット・ホテル&リゾート」と「ルネッサンス・ムンバイ・コンベンション・センター・ホテル」の75%に当たる部屋の浴室から浴槽を撤去した。

 5ツ星ホテル「ヘルハ・ザ・フェーン」もスイートルーム以外の客室から浴槽を無くしたほか、全国で高級ホテルを運営するリーラ・ホテルズも「宿泊客の多くが浴槽を利用しない」(スニル・レリア副社長)現状を受けて、標準的な客室から浴槽を撤去することを検討している。

 英インターコンチネンタルホテルズグループの調査によると、同社が運営するホテルに泊まった客の85%が「浴槽に浸かるよりも手短にシャワーを浴びる方を好む」という結果が出た。

 米マリオット・インターナショナルでインド・マレーシア・パキスタン・モルジブの地域副社長を務めるラジーブ・メノン氏も「宿泊客の大半はシャワーを好み、浴槽を使用する比率は減っている」と指摘。同社は現在、インド国内に持つ一部既存店舗で浴室を改装する計画を進めている。 

 国内で33店舗を展開するベスト・ウェスタンは他社に先駆ける形で、今から4年前に、水資源節約の取り組みの一環として、浴室を撤去する方針を決めた。 

 インターコンチネンタルの南西アジア事業で副社長を務めるダグラス・マーテル氏によると、浴槽を無くすことで水の使用量を11%削減することができるという。

 サービス業向けコンサルタント企業HVS(ハリヤナ州グルガオン)によると、インドでは向こう3-4年間でホテルの部屋数が合計5万4,000室増えることが予想されている。仮にこれらすべてで浴槽が設置されない場合、計1,350万リットルの水資源の節約につながるという試算結果もある。

 HVSのハリナクシ・ナイール氏は「一部のホテルチェーンは水資源の節約のための対策に乗り出しているが、目に見えた効果は上がっていない」と指摘。その上で「浴槽の撤去は水資源保護の観点から非常に大きな効果を期待できる」とし、各社の取り組みを高く評価している。

5/29/2013


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