日本語で読めるインドニュース 『インド新聞』

05/18/2013 06:44 PM

 地方都市のショッピングモールがテナントの確保に苦戦し、空き店舗率が上昇する事例が増えている。

 景気の低迷や大都市と比べて少ない若者の所得、建設時の見通しの甘さなど背景にはさまざまな要因がある。かつて「新興都市」を象徴する存在だったモールだが、大きな曲がり角を迎えている。

 米不動産コンサルティング大手ジョーンズ・ラング・ラサール(JLL)のインド法人JLLインディアによると、地方都市にあるショッピングモールの空室率は3分の1以上に達し、07年の7%から急速に上昇。「地方のモールの空室率は危険水域に達しつつある」と警鐘を鳴らしている。

 同社では空きスペースが増えている理由として「建設時の見通しが甘かったつけが今になって回ってきている」(アシュトシュ・リマイェ調査部長)との見方を示す。

 あるエコノミストは「バブルがはじけた」と指摘。思ったほど労働者の給与が上がっておらず、個人消費が伸び悩んでいることに加え「都市の人口に比べて施設の規模が大きすぎる」点が低迷の原因と分析する。

 国立シンクタンクの応用経済研究所(NCAER)によると、国内のモールの来店客の6割は若年層が占める。ただ、地方の若者の収入は都市部に比べて少なく、「大量の消費を期待するのは難しい」(NCAERのラジェシュ・シュクラ理事)。

 マハラシュトラ州アムラワティの「J&Dモール」は現在、4割の店舗スペースが空いている状態。同店には毎日夜になると大勢の若者たちで賑わう。だが、「商品を購入する人はほとんどいない」(サウラブ・ケシュワニ店長)のが実情という。このため、同店では苦肉の策として店舗用スペースを企業の事務所や銀行の支店として貸し出すことを検討している。

 マハラシュトラ州アウランガバードでも状況は変わらない。「プロゾーンCSCモール」は開業から2年以上が経過した今でも4分の1のスペースが埋まらない状態が続いている。タタモーターズ傘下の英大手自動車メーカー、ジャガー・ランドローバーが先ごろ、店内にショールームをオープンしたものの、「あくまで例外的なケース。有名ブランドは地方への進出に消極的」(同店を建設した不動産開発企業プロゾーン・エンタープライシズのモニル・ギーワラ社長)という。 

 首都デリーに本社を置くスーパーテック・グループはウッタルプラデシュ州ミーラト、ウッタラカンド州ハリドワール、同ルドラプールなどでモールを運営するが、空室率の高さに悩んでいる。問題の解消に向けフューチャー・グループなど小売大手に出店を要請しているものの、立地の悪さや維持管理費など事業コストの負担の大きさを理由に敬遠する企業が多いという。

5/16/2013


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