日本語で読めるインドニュース 『インド新聞』

05/11/2013 07:02 PM

 余暇を農場や農村などで過ごす「グリーンツーリズム」の人気がインド国内で高まっている。

 都市生活者は日常ではできない新鮮な体験を通じて充実した時間を過ごせる一方、農家にとっては副収入を得られる利点がある。注目の広がりを受けて行政も支援に乗り出している。  

 訪問者の増加によりグリーンツーリズムを新たな事業として始める農家が増加。トラクターや牛を引く荷車に訪問客を乗せたり、牛やヤギの乳搾り、果物狩り、乗馬、種まき、耕作など都市の生活ではできないさまざまな体験を提供している。参加者の多くを都市部の住民と海外からインドを訪れる外国人観光客が占める。

 グリーンツーリズムを提供する農場側にとっても、本業以外の収入を得られる新たなビジネスチャンスが生まれている。果物や野菜の栽培には不順な天候や干ばつ、急激な価格の変動などさまざまな不安定要素が付きものだが、グリーンツーリズム事業を運営することで、安定した副収入を見込める。

 グリーンツーリズムを専門に扱う業者も登場している。マハラシュトラ州バラマティを拠点とする「アグリ・ツーリズム・デベロップメント」には同州ムンバイなどの都市部から「牛乳は工場だけでつくられていると信じている子どもたちに見せたい」と多くの家族連れが訪れる。同社は2005年の設立。パンドゥラン・タワレ社長は「当初は周囲にも理解されなかったが、インド人がイタリアなど海外を訪れ農業を体験しているのを知り、国内でも需要があると確信した」と話す。昨年は売上高1,000万ルピー、純利益250万ルピーを達成。観光省からは優れた観光事業に贈られる賞を受賞した。

 行政も支援に乗り出す動きを見せ初めている。ケララ州政府は先ごろ、州内の農園の5%を観光用に活用することを認める方針を決めた。

 これを受け、同州ムナールに本社を置く南部最大の紅茶栽培業者「カナン・デバン・ヒルズ・プランテーション」はグリーンツーリズムに参入する方針を決定。今後2-3年間で総額10億ルピーを投じ150頭の牛を飼育。「チーズやチョコレートの製造を実演するサービスなどを提供する」(チャッコ・トーマス社長)としている。 

 同じく紅茶栽培を手がけ、2年前にグリーンツーリズムを始めたウッドブリアール・グループ(タミルナド州コインバートル)は、先ごろ新たにグリーンツーリズム事業を専門に手がける部門を新設した。ケララ州ムナールに現在保有する9棟の簡易宿泊小屋(バンガロー)を修復するほか、新たなにコテージを建てる計画を進めており、さらなる事業拡大を目指す方針だ。

5/9/2013 


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