日本語で読めるインドニュース 『インド新聞』

04/04/2013 06:03 PM

 インド国内の石油・ガス業界で現在、近い将来人材の枯渇が起きることへの懸念が高まっている。

 最大の要因は熟練労働者の高齢化の進展だ。業界の推計では今後5-7年の間に国内の石油・ガス企業で働く労働者の半数が定年を迎える見通し。人材の確保は喫緊の課題だが、業界はこれまでのところ、労働力の安定的な確保に向けた方策を見出せないでいる。

 IT(情報技術)の普及が進んだ現代においても、石油・ガス業界は開発から精製に至るまで「人間の手作業」がものをいう世界だ。今後人手不足となることが予想されるのは、化学エンジニアや電気技師、土木技師などの熟練技術者。

 英大手会計事務所アーンスト・アンド・ヤングのインド法人アーンスト・アンド・ヤング・ インディアが業界を対象に実施した調査でも、優れた技能を持つ労働者を今後いかに確保していくかがすべての工程で共通の課題の1つとなっていることが明らかになっている。

 石油・ガス業界向けに人材コンサルティング業務を手がけるインディアン・マンパワー・リソーシズのプラン・バクルー氏は、これから必要になる人材の数について「過去とは比較にならないほど大量の人数が必要になる」と指摘する。

 インドの石油・ガス業界が持つ意外な特徴として、労働者の平均年齢が世界全体の平均を大きく上回っていることが挙げられる。

 アナリストらは人材不足が見込まれる要因の1つとして、インドの石油・ガス業界がこれまで「先をみない短絡的な採用計画を繰り返してきた」点を指摘する。海外の同業が景気の動向に大きく左右されることなく、毎年一定数の若者を採用し、時間と資金を投じて人材育成に努めてきたのに対し、インドでは「好況のときだけ熟練の技術者のみを獲得することに力を注いできた」という。

 石油・ガス業界が直面している状況は、長年にわたり目先の利益を上げることに注力し「人を育てる作業」を怠ってきたツケが回ってきた結果とも言えそうだ。

4/2/2013


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