日本語で読めるインドニュース 『インド新聞』

03/20/2013 06:52 PM

 首都デリーの交通渋滞が深刻さを増している。

 最大の原因となっているのは言うまでもなく自動車台数の急激な増加だ。デリー市民が保有する自動車は現在810万台に達し、1日当たり1,400台のペースで増加を続けている。

 現状では自動車の急速な普及に道路インフラの整備が追いついていない状態。1971-2011年の40年間で車の数は28倍に増えた一方、道路の総延長距離はわずか4倍の伸びにとどまっている。市内には1時間当たり5キロメートル程度しか前に進まない道路が随所にある。デリーは地下鉄やバスなど公共交通機関が発達している都市だが、渋滞の緩和にはつながっておらず、事態は深刻さを増す一方だ。

 デリーの交通事情改善に向けデリー州政府とインフラストラクチャー開発金融会社(IDFC)が設立した合弁会社「デリー総合マルチ・モーダル交通システム(DIMTS)」が市内170カ所の交差点で実施した交通量調査によると、道路建設当時の想定交通量を超えている箇所が複数あったほか、80%を超えた交差点も32カ所存在した。専門家は「このままの状態が続けば、20年には交通渋滞が数日間にわたり続く事態が予想される」と警鐘を鳴らす。

 また、交通ルールを守らないドライバーが多いことも深刻な渋滞を招く一因となっている。

 地元警察は先ごろ、市内の道路数カ所に監視カメラを設置して市民の交通ルール順守状況を調査。終了後、このうちの1台のカメラを解析したところ、わずか400メートルの区間で約8時間の間に蛇行運転など4,500件の違反行為が確認されたという。 

 さらに、デリーの周辺地域から流入する車両の増加も渋滞に拍車をかけている。経済成長に伴いハリヤナ州グルガオンや同ファリダバードといった都市が産業の拠点として発展。この結果、デリーとこれらの地域を往来する自動車の数は10年の段階で1日120万台に達している。

 市民が利用する交通手段に公共交通機関が占める比率が10年前の60%から45%にまで低下していることも渋滞の要因となっている。

 当局は交通渋滞の緩和に向け、地下鉄やバスの路線拡張、モノレールの整備などを進め、21年をめどに公共交通機関の利用率を現在より35%高い80%に引き上げる目標を示している。ただ、当局の幹部は「容易に達成できる数字ではない」と指摘。「72%程度が現実的な目標」との見方を示している。

3/17/2013


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