日本語で読めるインドニュース 『インド新聞』

02/13/2013 01:55 AM

 インド国内最大のアルコール消費地タミルナド州。州内のアルコール製品の販売量は月間420万ケースに上り、年率12%のペースで増加を続けている。同州では新年の4日間に金額ベースで30億ルピー相当のアルコールが消費されたという。

 ただ、一方でタミルナドは全国で最も州外の酒造メーカーに対する販売規制が厳しいことでも知られる。地場の小規模メーカーの保護が主な目的だが、公平性に欠ける政策に対し業界大手の間から州政府に対する不満の声が上がっている。

 同地で州外メーカーに対する厳しい規制が始まったのは、1983年に当時のMG・ラマチャンドラン州首相が酒類の販売を規制・管理することを目的に「タミルナド州専売公社(TASMAC)」を設立したことにさかのぼる。

 その後も政権が代わるたびに州政府は外部メーカーへの規制を強化。全インド・アンナ・ドラビダ 進歩連盟(AIADMK)が与党になった際には、パブやホテルに対しTASMACを通じてのみアルコールを購入することを義務付けた(外国産アルコール製品を保管するスペースが不足したため後に撤回)。

 国内市場で約5割のシェアを抑える最大手ユナイテッド・スピリッツ(USL)の2012年10-12月期決算は、純利益が8億600万ルピーと、前年同期比71%増の伸びを記録。だが、タミルナド州でのシェアは昨年5月の20%から同12月には12%に低下。現在は10%を割り込む水準にまで落ち込んでいる。同社は「当社がタミルナド州内に持つ蒸留所の生産能力は月間100万ケースだが、州の規制により75万ケースに抑えられ、供給量を制限されている」と州政府を批判している。

 このほかにも州外のメーカーが参入する場合、新たな蒸留所を州内に設置するか、地場メーカーと提携することが義務付けられるなど障壁が多く、仏ペルノ・リカールやモディ・イルバなどが同州を敬遠する要因となっている。

 さらに、地場メーカーと政治の親密な関係も外部メーカーからビジネスチャンスを奪っている。

 州外に本社を置くあるメーカーの幹部によると、すべての地場メーカーはAIADMKかドラビダ進歩連盟(DMK)所属の議員と密接な関係にあるという。この幹部はタミルナド州の酒造業界の体質について「政治と企業との癒着が完全に定着した世界」と話している。

2/10/2013


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