日本語で読めるインドニュース 『インド新聞』

02/12/2013 12:06 AM

 米アップルのインドでの業績が急速に拡大している。

 アップル製品の国内での流通を手がけるレディングトン(タミルナド州チェンナイ)によると、2012年10-12月期のアップルのスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)「iPhone(アイフォーン)」の出荷額は40億ルピーを突破した。これまでインド市場を軽視してきたアップルだが、欧米など先進国でスマホの普及が一巡し、伸びが頭打ちとなる中、インドではまだ普及率が低く、今後高い成長が期待できることから市場の開拓に本腰を入れ始めている。

 アップルは現在、インド市場の開拓に向け、広告などを使った大規模な販促キャンペーンを展開中。また、インド法人のアップル・インディアの従業員数は半年ほど前の30人から今では150人と5倍に増えた。

 アイフォーンの最新モデル「アイフォーン5」の価格は4万5,000ルピーと高めの設定。アップルはインドで富裕層を主要な購買層に据える方針だが、分割払いなどを導入することで中間層へも浸透を図っている。

 全国150都市で1,000店を展開する携帯端末の小売チェーン、ザ・モバイル・ストアは今年に入りアップル製品の分割払いによる販売を開始。同社のヒマンシュ・チャクラワルティ最高経営責任者(CEO)によると、これによりアップル製品の売上高は前年同期比で3倍に増えたという。

 ある業界関係者はアップルのインド戦略について「市場を研究し、消費者のニーズを把握する。そして一気に攻勢に出る」と形容。そのうえで、「これらは同社が過去に中国で行ったことで、同様の戦略をインドでも踏襲している」と説明する。

 アップルがインド市場を重視し始めた背景には、投資家らの懸念を拭い去る狙いがある。欧米ではスマホの普及が一段落したことから、株主の間で今後のアップルの業績に対して懐疑的な見方が広がっており、同社では新興国市場の開拓を通じてこうした見方を一掃したい考えだ。

 ただ、インド国内からはライバルのサムスンなどに比べて同社のラインアップの少なさを問題視する声が上がっている。ガートナーのアンシュル・グプタ主席アナリストは「大々的なマーケティング活動で知名度やブランドイメージの向上は実現できるが、品ぞろえの幅を広げない限りインド市場でシェアを伸ばすことは難しいのではないか」との見方を示している。

2/8/2013


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