日本語で読めるインドニュース 『インド新聞』

09/17/2012 08:22 PM

 インド政府は14日、複数ブランドを取り扱う国内小売業への外資の出資規制を最大51%まで認める方針を閣議承認した。

 これを受け、既にキャッシュ&キャリーチェーンの形態でインドに進出している外資小売大手や外資との提携をてこに事業の拡大を目指す国内小売業からは一様に歓迎の声が上がっている。ただ、店舗開設の許認可権限は各州政府に付与されており、今後、紆余曲折も予想される。

 政府は2011年11月にいったんは規制緩和の方針を打ち出したが、野党や零細商店などが強硬に反発したため、これまで棚上げの状態が続いていた。今回の規制緩和で外資の出店が認められるのは、原則として人口100万人以上の都市。100万人以下の都市に進出する場合、各州政府が指定した都市に出店する。

 このほか、投資額は1億米ドル以上であること、出資開始から3年以内に、製造や加工、品質管理、流通、物流などのインフラ整備に投じた資金の割合を総投資額の5割以上とすること、商品の30%以上を地場の中小企業から調達することなどが義務付けられる。

 規制緩和の決定を受け、国内小売大手の間では早くも外資との提携による事業拡大を模索する動きが出始めている。

 コングロマリットのバルティ・エンタープライシズは現在、米ウォルマートとの合弁会社バルティ・ウォルマートを通じてキャッシュ&キャリーチェーン「Best Price Modern Wholesale(ベスト・プライス・モダン・ホールセール)」を運営している。バルティは一方で、200店を構えるスーパーマーケット「easyday(イージーデイ)」など独自の小売事業も展開している。

 バルティの両事業を合わせた赤字額は120億ルピーに達しており、財務体質の改善が急務となっている。ラジャン・ミタル社長兼副会長はウォルマートによるイージーデイへの出資に期待を表明、ウォルマートと協議に入る考えを示した。ただ、バルティはウォルマートの出資が実現した場合でも、イージーデイの名称は変更しない方針だ。

 巨額の債務を抱える国内小売最大手、フューチャー・グループも外資との提携をてこに財務の立て直しを図る方針を打ち出している。グループ傘下のパンタルーン・リテールの負債総額は現段階で360億ルピーに上る。キショール・ビヤニ会長は「今後、さまざまな分野で外資との提携を加速する」と明言。第1弾として、家庭用品やエレクトロニクス製品などの分野で連携を模索する考えを示した。

 他方では、慎重な見方もある。大手スーパー、スペンサーズ・リテールのサンジブ・ゴエンカ会長は政府の方針決定を歓迎する一方、「外資の出店を認めるかどうかについては各州政府が大きな権限を握っている。外資の参入に反対している州もある」と述べ、今後の展開を注視する考えを示した。

9/14/2012


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