日本語で読めるインドニュース 『インド新聞』

04/08/2011 07:09 AM

 アジア開発銀行(ADB)は6日、「アジア経済見通し(ADO)2011年版」を発表した。アジア途上国(日・豪・NZを除く域内のADB加盟国45カ国)の経済は、インフレや地政学的な不透明感、および新たな成長源の開拓といった課題はあるものの、今後2年間は引き続き堅調に拡大する見通し。

 ADOはADBが毎年春に発表している代表的報告書。2011年版は、アジア途上国全体の成長率について、11年は7.8%、12年については7.7%と予測している。これら見通しは、9%成長を達成した10年ほどではないものの、アジア全体として世界経済危機からの力強い景気回復が続いていることを意味している。

 そのインド経済は、外需の伸びが減速し、財政・金融引締め策が経済の重しとなるほか、石油価格高の懸念などから、11年度(11年4月-12年3月)はやや緩むものの、今後2年にわたって堅調を維持するとみられる。ADOによると、11年度のインドのGDP伸び率は、10年度の8.6%(推定値)より下がって8.2%となるが、12年度については、投資や経済活動全般が上昇し、経済改革計画が進展することから、8.8%へ再加速するとみられる。

 インドでは2010年度に、農業生産高の改善、力強い個人消費と堅調な投資、輸出の上昇が成長を支えた。一方、インフレ圧力が続いたことや、民間投資の手控え、および構造的な障害が、今後の課題となっている。政府が財政再建を計画通り進め、インド準備銀行がインフレ期待の抑え込みに動いていることから、財政・金融政策はこれまでより引き締め余地が少なくなると見られている。

 そのためにインド政府は、農業のサプライ・チェーン強化と生産性向上をはじめとする構造的制約の解消に取り組む必要がある。製造業も変えていく必要があり、具体的には、インフラのボトルネック解消や、投資の妨げとなっている労働規制、土地取得や環境基準のクリアランスなどにも手をつける必要がある。

 農業では、降雨量が例年通りとの前提に立てば、11年度と12年度で3-4%の生産増が見込まれる。卸売物価上昇率は10年度、年間平均で9.2%程度とみられ、11年度と12年度については、石油価格高騰が引き続き大きな下振れリスクとなるが、金融引き締めが続くことから、年平均でそれぞれ7.8%と6.5%に下がるだろうと予想されている。経常赤字は、貿易赤字が悪化し、貿易外収支の伸びも緩むことから、今後2年間、更に拡大するとみられている。(11年4月6日、ADBのニュース・リリースから)

04/07/2011


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