日本語で読めるインドニュース 『インド新聞』

01/26/2011 07:52 AM

 アジア開発銀行(ADB)は、アジア・太平洋地域で急速に広がる自由貿易協定(FTA)が、東・東南アジア諸国の企業にどのように活用されているかに関する研究分析をまとめた。東・東南アジアだけで50に及ぶFTAが発効済みであるほか、約80の協定が交渉中とみられている(2011年1月現在)。中・韓・タイ・シンガポールなどが締結に積極的である一方、フィリピンなどは、ASEANの枠組みを軸とするFTAに対し、徐々に関心を示すようになっている。


 これらFTAの増加で域内貿易が活性化する効果がもたらされた反面、域内に多数のFTAが同時に存在する、「ヌードルボウル」状態が進むにつれ、海外と取引する企業、とりわけ中小企業にとっては、適用を受けるためには商品・サービスのセクターによってそのつど書類申請しなければならないなど、手続きやコストの負担が大きいといった課題も浮き彫りになっている。

 今回のADB研究では、日本、中国、韓国、フィリピン、タイ、シンガポールの6カ国の製造輸出企業計841社を対象に、FTAに関するアンケート調査を実施。その結果、FTAを活用している、または活用予定である企業は、全体の53%にとどまっているほか、情報の不足や手続きの煩雑さが有効利用促進の障害となっていることなどが明らかとなった。

 報告書は、アジアはFTAから多大な恩恵を受けているとした上で、FTAの実用化を進めるための具体的政策を提言しているほか、広域FTAへと整理統合することで、現状を改善する必要があると結論付けている。
 ADBの黒田東彦総裁は、報告書の公表にあたり、「地域全体をカバーする広域FTAは、物やサービス、技術や技能などに対する市場のアクセスを向上させるだけでなく、市場そのものも拡大させることになり、その経済効果は明らかだ。保護主義的傾向に対する歯止めにもなりうる」とコメントしている。(11年1月21日、ADB駐日代表事務所の発表から)

01/25/2011


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