日本語で読めるインドニュース 『インド新聞』

12/07/2010 02:46 AM

 国際協力銀行(JBIC=日本政策金融公庫の国際部門)は、日本製造業企業の海外事業展開の動向に関するアンケート調査を実施し、3日に結果を発表した。今回の調査は、2010年7月に調査票を発送し、7-8月にかけて回収した(対象企業数961社、有効回答数605社、有効回答率63%)。海外事業に実績のある日本の製造業企業の海外事業展開の現況や課題、今後の展望を把握する目的で1989年から実施しており、今回で22回目。今回の調査結果の特徴的な点は以下のとおりである。

 直近(10年7月時点判明ベース)の企業収益状況は、リーマン・ショック直後との比較で、「大幅回復」が126社(21.1%)、「やや回復」が309社(51.8%)となっており、「回復」の割合は全体の73%となっている。海外事業を強化・拡大する企業は、中期的な取り組み姿勢では約83%の企業が強化・拡大すると回答(前年比17ポイント増)、アジア諸国向けを主として海外事業への意欲はより積極的となっている。

 有望国ランキングは、(1)中国、(2)インド、(3)ベトナムの順。ブラジル、インドネシアの評価が向上している、長期的(10年程度)有望事業展開先では、インドが1位(得票率74.9%)となり、去年中国に明け渡したトップの座を奪取した。中国の得票率は71.4%だった。ベトナムが4位、インドネシアが6位へと順位を一段と上げたことも注目される。新興国で最重要視するターゲット層は(1)中間層(68.1%)、(2)富裕層(16.4%)、(3)低所得層(15.4%)の順となっている。

 中国のリスクでは、尖閣諸島事件で何らかの影響を受けた企業が22.6%。影響の主なものは、通関の遅れとレアアースの調達関係。また、「有望国」としての評価は、24.8%の企業が「評価を下げた」と回答。中国事業への取り組み意識については、35.1%の企業が見直しの可能性も含め慎重な対応をすると回答。今後の中国事業見通しについては、46.9%の企業が中国依存からリスク分散が重要と認識している。

 中期的事業展開見通しでは、インドでの事業を強化・拡大するという比率が87.8%(現状維持11.8%、縮小・撤退0.4%)に達し、地域別で最高の比率となっている。地域的には1位マハラシュトラ州、2位デリー準州、3位タミルナド州、4位カルナタカ州などが挙げられている。インドを有望とする最大の理由は現地市場の今後の成長性(回答比率89%)、安価な労働力(同43.9%)が上位を占めている。課題としてはインフラ未整備(同47.6%)、他社との厳しい競合(同31.6%)、法制運用が不透明(同24.5%)、などが挙げられている。(10年12月3日、JBIC発表から)

12/06/2010


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