日本語で読めるインドニュース 『インド新聞』

10/28/2010 08:31 PM

 日本格付研究所(JCR)はこのほど、インドの外貨建長期債務、ルピー建て長期債務ともに、トリプルBプラス(BBB+)の格付けを据え置くと発表した。同時に、それらの格付け見通し(アウトルック)に関しても、安定的(当面格付け変更の可能性が小さい)が継続された。

 インド経済は2008年度(08年4月-09年3月)の前年比6.7%成長に続き、09年度には天候不順による農業生産の不調にも拘らず同7.4%と成長率を高め、経済の力強さを示した。10年度は、成長率がさらに加速し、通年で同8%を超える可能性が高くなっている。ただし、インフレ問題は経済の過熱化を示唆する可能性があり、金融政策の行方と併せ、今後の動向に注意が必要となっている。

 他方、国際金融危機対策の影響により、08年度から09年度にかけて財政赤字が大きく拡大、政府は今後、財政ポジションを改善する意向を示しているものの、税制改革の着実な推進などが注目される。対外バランス面では、外貨流動性ポジションは健全な水準に維持されているものの、経常収支赤字の拡大傾向にはやや注意が必要。インド経済は中期的には平均で8%以上の経済成長率を達成するだけの潜在力を十分有していると考えられるものの、持続可能な成長率をさらに高めるためには、税制改革、インフラ整備といった構造改革の推進が必要。

 政治面では、09年に実施された下院総選挙で与党国民会議派率いる統一進歩同盟(UPA)が勝利し、左派政党の閣外協力に依存しない連立政権が樹立された。2期目に入ったマンモハン・シン政権は、貧困層を含む国民全体に広く経済成長の果実を行き渡らせるべく、「包括的成長」の実現を目指しているが、足下ではインフレ問題が対処すべき喫緊の課題となっている。インフレ問題を克服し、経済の持続可能な成長率の一層の向上を実現できるのか、シン政権の今後の取り組みとその成果が注目される。(10年10月22日、JCR発表から)

10/28/2010


この記事へのトラックバックURL:

http://indonews.jp/mt/mt-tb.cgi/16327

トラックバック一覧(0)