国会と州議会の議員の3分の1を女性に割り当てるという憲法改正案の「女性留保法案」が9日、上院を通過し下院に回された。最大野党のインド人民党(BJP)や左翼政党も賛成しているので、下院で3分の2の賛成票を得ることは難しくないように見えるが、現実はそう簡単ではないようだ。
3分の1の留保枠内に、さらに後進カーストや少数コミュニティへの再留保を要求して、事実上、女性留保に反対しているのは、3人のヤダヴ族の領袖が率いる、ムラヤム・ヤダヴの社会主義党(SP、サマジワジ党)、ラルー・プラサド・ヤダヴの民族人民党(RJD、民族ジャナタ・ダル)、シャラッド・ヤダヴの人民党・統一派(JD-U、ジャナタ・ダル‐U)だ。
しかしJD-U内では、ビハール州首相のニティシュ・クマールが賛成に回っており、党の分裂を回避するため、シャラッド・ヤタブは賛成へ方向転換する可能性もある。最後まで後進カースト問題を前面に出して戦うのはムラヤムのSP、ラルーのRJD、2党になってしまうかもしれない。2党の下院議員は26人で、彼らが法案阻止のために妨害行為を取れば、法案通過は難しくなると予想する向きもある。
与党国民会議派主導の統一進歩連合(UPA)政権としては、次年度予算通過が最優先事項なので、女性留保法は会期の最後に出すことになるかもしれない。反対派の強硬な議事妨害に逢えば、法案の行方が分からなくなる恐れは十分にある。
SPとRJD、大衆社会党(BSP、バフジャン・サマジ党)は、UPA政権を外からサポートする関係だったが、今回の女性留保法の上院通過でUPA政権との関係が悪化した。国民会議派首脳は、総選挙後初ともいえる本格予算審議や、近々州選挙が行われる後進カーストの票田が強い州もあることを考慮して、反対党との関係修復のために、何らかの政治的決断を下すことも考えられる。下院通過は上院よりも難しそうだ。(編集部)
03/10/2010
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