日本語で読めるインドニュース 『インド新聞』

02/01/2010 07:32 PM

 日本格付け研究所(JCR)は1月28日、インド・ソブリン四半期レビューを発表した。経済に関しては、国際金融危機による世界同時減速をインド準備銀行(RBI)による迅速な金融緩和策の実施と政府による財政出動の効果で克服することに成功。実質GDP成長率は2008年度第4四半期(09年1-3月期)の5.8%を底に上昇に転じ、09年度第1四半期(09年4-6月期)6.1%、第2四半期(09年7-9月期)7.9%と回復の勢いを高めている。天候不順による農業生産への影響から、下期に経済成長が鈍化する可能性は残るものの、通年で7%弱の成長率は十分達成可能と考えられる。他方、悪天候による農業生産への打撃を背景に食料品価格が高騰。このため09年末からインフレ圧力が急速に高まっており、RBIは金融引締めを迫られる可能性が高くなっている。ただし、今回の景気回復は金融財政政策効果による面が大きいことに加え、銀行与信残高の伸びが足下で鈍化していることもあり、金融引締めは緩やかなものとなる可能性が高いと分析している。

 財政に関しては、景気下支えのための財政支出の拡大により09年度の政府財政赤字のGDP比は、08年度の6.0%から6.8%にさらに上昇する計画となっている。このため、07年度まで低下傾向にあった公的債務のGDP比も08年度以降、上昇傾向に転じている。政府は10年度以降、財政赤字の対GDP比率を低下させる計画のもよう。財政ポジションの改善に向けた政府の具体的な取組とインド経済の今後の動向と同ポジションへの影響が注目されると警戒している。

 政治に関しては、09年4月から5月にかけて実施された下院総選挙の結果、与党国民会議派を中心とする統一進歩連合(UPA)が過半数の勝利を収め、左派政党の閣外協力に頼らない安定政権が誕生した。第2次UPA政権が貧困層への配慮と改革とのバランスをとりながら持続的経済成長の実現を図るという課題にどのように取り組み、成果をあげていくか注目されるとしている。

 JCRは昨年9月15日に、インドの外貨建債務、ルピー建て債務ともに、トリプルBプラス(BBB+)の格付けを据え置くと発表している。同時に、格付け見通し(アウトルック)に関しても、安定的(当面格付け変更の可能性が小さい)が継続されている。 (09年10月29日、日本格付研究所発表から)

02/01/2010


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