日本語で読めるインドニュース 『インド新聞』

05/28/2009 07:35 PM

 日本の産業構造審議会通商政策部会不公正貿易政策・措置調査小委員会は27日、「2009年版不公正貿易報告書」を公表した。この報告書は、改善が求められる主要国の貿易政策・措置について、世界貿易機関(WTO)協定をはじめとする国際ルールに照らして広範にわたる指摘を行っている。

 日本経済産業省は、これらの指摘された事項について、二国間の対話、WTOや経済連携協定(EPA)等の紛争解決のメカニズム等のあらゆる機会を使って改善を図っていく方針。経済産業省は、従来から、日本企業の貿易・投資等の企業活動を阻害する外国政府の措置について、あらゆる機会を通じてその改善を図ってきた。08年においても、産業界と政府の一体となった努力が功を奏し、様々な案件で顕著な改善が見られた。しかし、その一方で深刻な経済危機の下、世界各国・地域で自国産業支援、雇用確保のためと考えられる貿易措置を講ずるなどの保護主義的な動きが相次いでいる。

 こうした状況の下、経済産業省は09年2月に日本貿易振興機構(JETRO)等の関係機関や関係省庁と連携し、保護主義的な動きと考えられる貿易措置を迅速に把握する体制を強化し、対応を取ってきている。

 経済産業省が、今後の通商政策を進めていく上で、当面の優先度が高いと考えられる事項のなかで、インドに関しては輸入品への特別追加関税の撤廃を求めていくことが掲げられている。日印経済の結びつきが深まる中、インドの複雑な税・関税制度について貿易障壁であるとの指摘が産業界を中心に多く寄せられており、こうした制度の中にはWTO協定に違反する可能性があるものが含まれている。

 例えば、インドへの輸入に際しては、「基本関税」(実行税率)の他に、「相殺関税(追加関税)」、「特別追加関税」、「教育目的税」等の税も併せて税関で徴収されており、これらの課税のWTO協定整合性について疑義がもたれている。

 特に、「相殺関税」と「特別追加関税」については、2008年にWTO上級委員会がGATTに違反すると「思料(consider)」するとの判断をくだしているにもかかわらず、現在もインドはこれらの税制度を維持している。日本はこれまでインド政府に対して、印EPA交渉等の政府間協議の場を通じて、特別追加関税を含む関税制度について、WTO協定整合的かつ透明性の高い制度へ改善するよう求めてきたが、引き続き、様々な機会を通じて働きかけていく必要がある。

 なお、特別追加関税については、07年にインド政府は還付制度を導入したものの、還付制度の存在によって特別追加関税のWTO協定整合性が直ちに確保されるわけではない点には注意が必要である。また導入された還付制度に関しては、申請条件が厳格過ぎる上、手続の詳細も不明である等の問題点が指摘されてきた。

 08年11月に申請条件の緩和が発表されたことはある程度評価できるものの、新条件が導入された後も、「実際に還付が受けられた」事例は数例に留まっており、更なる制度の改善を働きかけていくことが必要である。

05/28/2009


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