日本語で読めるインドニュース 『インド新聞』

04/13/2009 07:17 PM

 11日付のビジネス・ライン紙(9面)によると、財務省のヴィルマニ首席経済顧問は10日、2009-10年度(09年4月-10年3月)の印実質国内総生産(GDP)成長率は国際機関の予測(前年比4.0-5.25%)を大きく上回るとの見方を示した。

 印政府が08年12月と01年1月、2月の3度にわたって打ち出した景気テコ入れ策が期待通りの効果を発揮し、内需を大幅に押し上げると見ているため。同顧問は同紙のインタビューに答え、「政府は財政赤字を当初見積もりの名目GDP比2.5%から同6%へ引き上げることを通じ、経済の下支えを図っている。これは世界各国が実施した中でも最大規模のものであり、成長モメンタムの維持に十分な大きさだ」と語った。

[解説]

 ここのところ発表されている国際機関の経済見通しによれば、09-10年度の印成長率は世界銀行(WB)が前年比4.0%、経済協力開発機構(OECD)が同4.3%、アジア開発銀行(ADB)が同5.0%、国際通貨基金(IMF)が同5.25%。一方、ヴィルマニ顧問は具体的な数字を明言していないが、印政策当局者のコンセンサスは同6.5-7.0%程度のようだ。

 成長率の予測値に大きな開きが生じている理由は2点あると考えられる。1つ目は財政赤字の拡大を通じた経済刺激効果に対する見方の相違だ。同顧問は上記のコメントで、景気テコ入れ策の実施により財政赤字が名目GDP比2.5%から同6%へ拡大したと述べているが、赤字増の一部は農民向け銀行債権の減免や国家公務員給与の引き上げなどに起因するもので、景気対策の発表前に生じていた。この部分を差し引けば、財政拡大による成長へのインパクトは幾分か小さくなる模様だ。

 もう1つの理由は、外需の不振が印成長に及ぼす影響について評価が異なる可能性だ。国際機関は総じて、世界経済の回復が2010年にずれ込む結果、印輸出も当面は低迷が続き、成長を下押しすると予想している。一方、同顧問を含む印政府関係者は印経済が内需主導型であり、海外景気の動向には左右されにくいと見ているようだ。しかし、インドは外国貿易乗数(輸出の変動がどのくらい成長を動かすかを示す数値)が相対的に高いとの指摘もあり(インド国際経済関係研究所=ICRIER)、輸出の減少が成長の下ぶれを招くリスクには留意しなければならないだろう。

04/13/2009


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