日本語で読めるインドニュース 『インド新聞』

04/02/2009 06:30 PM

 アジア開発銀行(ADB)は3月31日、「2009年アジア開発展望」(アジア・パシフィック45カ国対象、日本、豪州など先進国は対象外)を発表した。

 「2009年アジア開発展望」は、アジア大洋州途上国地域のGDP成長率が2008年実績の6.3%から09年には3.4%へ急低下、南アジアの経済成長率も08年実績の6.8%から09年には4.8%へ低下すると予想している。

 ADB駐日代表事務所によると、「2009年アジア開発展望」は、アジアの途上国が今般の世界不況を乗り越え、長期的な外的マイナス要因に対する耐性を強化するためには、経済構造是正が必要との見解を示した。同報告書は現在の世界金融・経済危機で、過度な外需依存による経済成長のリスクが浮き彫りになったと指摘している。

 また、アジア大洋州地域は輸出主導型の経済成長によって多大な恩恵を受けてきており、今後ともその方向性は基本的に変わらないものの、アジアの途上国が依然として抱えている多額の経常黒字が、現下の世界金融危機の底流にある世界的不均衡の中核的要因となっているとしている。

 各国の経常収支の内容やその背景にある要因は多様であることから、是正のために最適なポリシーミックスも国によって異なる。内需を掘り起こし、リソースを有効活用するために、「2009年アジア開発展望」が提案している具体的政策案は次の通り。

1. 国内消費を喚起するためには、企業などから個人への貯蓄移転を促す政策が必要。同時に、個人貯蓄の動機となりうる予防的心理を軽減する政策も必要。

2. 各国政府は投資の量的拡大よりも投資環境の向上を優先すべき。

3. より積極的な財政政策を講じることにより、短期的には外需の落込みを緩和すると同時に、より中期的には内需拡大に向けた土台を整備すべき。

4. 中小企業やサービス業を支援するようなサプライサイドの政策を取ることにより、国内需要に目を向けた生産の相対的重要性を高めていくことが必要。

5. よりバランスのとれた構造に向け、需給両面での調整を促進するような金融・外国為替相場関連政策を取っていくことが必要。

 ADBの李鐘和(Jong-Wha Lee)チーフエコノミスト代行は、「アジアの途上国にとって、必要な改革を実行することは、かつてのような高成長を取りもどす第一歩となりうる。また、今後外生的ショックから地域を守ることにもつながる」とコメントしている。

04/02/2009


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