日本語で読めるインドニュース 『インド新聞』

04/23/2009 03:18 AM

 国際通貨基金は21日、「国際金融安定性報告書」2009年上半期号(年2回発行)を発表した。そのなかで、IMFは現在の金融市場動向を以下のように概括している。

 世界の金融システムは依然として厳しいストレスにさらされており、危機は家計、企業、先進国と新興市場国の銀行部門へと拡大した。経済活動の縮小による資産価値の低落が銀行のバランスシートを直撃しており、銀行は資本不足に陥る懸念から新規融資にも一層慎重になっている。与信の伸びは鈍化、あるいは縮小に転じており、経済活動に下方圧力を加えている。

 民間部門による大幅な調整努力と巨額の公的支援の実施により、安定化の兆候も見える。しかし、この改善傾向を維持し、金融機関に対する信認を回復して、市場の状態を正常化するには、確固たる効果的な政策対応と国際協調に向けての今一層の行動が必要である。金融システムと世界経済の間の悪循環を断ち切ることこそが最重要の課題である。国際金融システムのデザインの再構築のための努力が行われており、持続的な経済成長を促すための頑健で安定した基礎がこれにより整うことが期待される。

 金融セクターを回復させるには多面的な政策対応が必要である。即ち、銀行と企業の資金調達環境の緩和、銀行のバランスシートの回復、国際資本移動(特に新興市場国への流れ)の回復、危機対応の措置の副作用を抑えることが必要である。これらをすべて遂行するには、困難な状況下での政治的な決意と国際協力の一層の強化が必要である。4月はじめのG20 首脳会議の成果に見られるように、危機に対決する国際的な決意とコミットメントは進んでいる。

 銀行のバランスシート上の不良資産を完全に浄化し、リストラを進め、必要なら資本増強を行わなければ、銀行の問題が解決せず、実体経済を圧迫し続けるリスクが残る。いくつかの前提をおいているが、IMF試算では、米国内での貸出に伴う危機が始まって以降、2010 年までの累積損失見込みは2兆7千億ドルとなり、09年1月の改訂国際金融安定報告書(GFSR)で推計した2兆2千億ドルから拡大している。

 この増加の大部分は経済見通しの悪化に伴うものである。今回のGFSR では損失見込みの推計対象を他の先進市場での融資に伴うものにまで拡大した。推計のベースとなるシナリオはより不確実な情報を含むが、推計では総損失は4兆ドルに達し、そのうち約3分の2が銀行部門の負担になるという結果が出ている。

 インターバンク市場の状況はここ数カ月でいくばくかの改善を見せているが、資金調達環境は依然として厳しく、長期資金の再調達時における市場アクセスは低下している。多くの市場で政府保証付きの長期資金の調達が可能となっているが、銀行の資金繰りは依然厳しい。その結果、多くの一般企業は銀行から運転資金の調達が出来ず、相当高い金利を支払わないと長期資金が調達できない状況に直面している。

04/22/2009


この記事へのトラックバックURL:

http://indonews.jp/mt/mt-tb.cgi/11295

トラックバック一覧(0)